じわー…

『夕映えの丘に』、じっくりと一気に読む。
著者の実体験をもとに描かれた短編を集めた本だが、どの話も味わい深かった。
孤独とか、虚無感とか、不安とか、そういうものにまみれた子供時代の話で、仮に私がそんな境遇だったらとおもうと切ない…。
しかし、私も、現代のことだから経済的には確かに恵まれてはいるけれど、片親だし、家族が病気で長い間入院してたりもしたし、曾祖母の内職の手伝いとかたまにしていたし(なんかこう書くとすごい昔の人みたいだ…!)、という幼少期を過ごしたので、読んでいて何か他人のこととはまるきり思えない現実味を感じるシーンもあってちょっと感慨深かった。
それに、戦争で父親が死んでしまって自分が働いて兄弟を養わざるおえないとか、満州から引き揚げてきて肩身が狭いだとか、私の祖父母の境遇と似ていて、妙にしんみりしてしまった。


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Jさま
絶版の古書は本当に「次はいつ出会えるか分からない」というのがあるので、ついつい買ってしまいますね。
節約しなければと思いつつも、本は何度でも読めるから繰り返して読めばモトはとれる…なんて自分に変な言い訳をしながら買っています(苦笑)
コメントありがとうございました!